「間」の芸術と言われる能の深い音楽性を室町時代
より伝わる質の高い文学である「謡曲」と合わせてお稽古していきます。水墨画では、「余白」が大事だと云われています。「無音」や「余白」とは何も存在しないその「空」の存在によって奥行きを演出しています。
「無音の美」、「余白の美」、「間」を確かめるための「音」と云う解釈が「能」の音楽であると思います。能音楽の基礎は「込(こ)み」と言われる能特有のリズム(拍子:ひょうし)です。「間(ま)」を取る、「込(こ)み」を取るは同義語です。
テキストは源平合戦記、伊勢物語、源氏物語等々そして全国に伝わる説話。此れ等から作られている謡曲(ようきょく)です。初めはテキストは不要です。八拍子で謡っていきますので、そこに「込み」を取りながら掛声を出して音を入れていきます。
【講師からのメッセージ】
初めは滋賀県琵琶湖「竹生島」の龍神伝説の一節からお稽古に入り、続いて、静岡県清水市三保の松原、天人(飛来)伝説で有名な「羽衣」をお稽古していきます。